開業研修の様子

赤帽として開業した頃の思い出を書いてみます。(現在は株式会社ももちゃん便)

最初に結論ですが、サラリーマンを辞めて、運送屋になってから現在までの人生が、一番楽しい人生だと思います。この感覚は現在進行形です。

恥ずかしい話も含めて、赤帽開業した当時から思い出を書いて見たいと思います。
これから赤帽を始めたい人、脱サラして軽運送業車になりたい人の参考になったらと思います。

ただし、この記事を見て開業して、なんか話が違うとか後悔したとか合っても私は責任は持てませんので(笑)。

赤帽(個人事業)開業

1997年の12月に仙台にある赤帽宮城中央センターに所属して赤帽として開業しました。

20年以上も昔の記憶なので、開業した12月よりも数ヶ月前から赤帽宮城に出入りして加盟説明会に参加したり、新人研修を受けたりしていたんじゃないかな?と思うのですが、数ヶ月前からだったのか?数週間だったのか?

質問魔だった赤帽研修

堅苦しいエンジニアだった私は、頭で理解してから動く派だったので、赤帽組合の研修会の中では浮いてました。

頭で考えるバカ

今思えば、運送業務なので頭で理解するのは無理。しかしエンジニアの鉄則は手を動かす前に頭で考える。でした。

回路設計屋さんならハンダゴテを握る前に回路図上で検討する。

ソフトウエア屋さんならキーボード叩いてコーディングする前に設計書を作る。

それが骨まで染み込んでました。

研修会では堅苦しい質問、細かい疑問を持ったりするので、研修の先生をしていた赤帽宮城の当時の副理事長にうるさがられ、しまいには怒鳴られる始末でした(笑)。

今なら頭で考えるより、現場を体験する事で、体験的理解をすべき業務が運送屋だったんだと分かります。まずは知識を入れる技術屋とは根本的に違うし、教科書通りに行かないのが運送の仕事です。

研修中の会話再現

料金計算の方法を更に具体的に教えてください

黙って組合の言う通りにしてれば良い

技術バカだった当時の私は、「これって逆ギレかな?」と内心思ったものでしたが。。。。 

回答は正解でした。

今なら講師の気持ちも理解できる

20年以上この運送の世界を経験して、今になれば当時の講師だった鈴木副理事長(今も尊敬してますが、既に亡くなられている))の意図が理解できます。

あの当時の私は、商売人としても赤ちゃん、赤帽としても赤ちゃん、そんな全く何も知らない赤ん坊でした。
それでも元が技術者だったから、頭の中だけで理解しようとしてた。
この運送の仕事は、頭で理解して出来る仕事では無く、まず体験的理解が必要でした。
経験的に学ばないとダメなんですね。

鈴木副理事長の言ったことを、当時の私に理解出来る形で言い直せば

まずは組合の指示通りに経験を積んでから、頭では無く、自分の身体で実際に学べと言う事だったんだと思います。

宅配実習講師から注意を受ける

佐川さんのコマーシャルを真似て走るな!

あの時代は佐川急便が目立っていた時代でした。

その佐川さんのイメージから運送屋は荷物を小脇に抱えて走るのが正しい姿だと思ってました。

荷物を持ったら走らない!

と宅配実習の講師をしてくださった専務理事から注意を受けました。

だって、佐川さんコマーシャルでは、、、、、

ももちゃんもTVコマーシャルの影響を受けているんだね。

確かに佐川さんは荷物を抱えて走るけど、赤帽ではそれはダメなの。

「荷物を持って走って結果、もし転んだら?どうなるの?」

「車から玄関まで数メートル走った所で、それで何秒短縮できるの?」

「そんな事よりも、大切に安全にお届けするのが赤帽の配送スタイルだから」

佐川さんは、屈強な若者ドライバー中心だから可能な事です。

私も大いに納得でした。

佐川さんは若手が中心ですが、赤帽は高齢者が圧倒的です。
走って配達しても運動神経でカバーするであろう若者の佐川さんと同じではダメですね。

今も当社では何よりも最優先は、安全、確実、間違いの無い配送スタイルです。
そこに注力して今では法人専用のチャーター便の会社になってます。

安全を最優先

確かに、最優先すべきは、スピードより安全と確実です。

早く届けようとして、ルーティングミスがあったら逆に遅れますし、最悪の事故など起こしたら荷物が届かない事態になってしまいます。

この方針は株式会社ももちゃん便になった現在も継続しております。