季節的に閲覧数が非常に多い話題なので、N-Boxスペアタイヤに話題を絞ってリライト版を投稿します。

N-Box唯一の欠点がスペアタイヤの設定なし

軽自動車としては最高レベルの安全装備と快適装備、そしてホンダのターボエンジン搭載で最強軽自動車N-Boxカスタムターボですが、スペアタイヤがメーカーオプションとしての有料購入したくても、設定すらない。

この部分、N-Boxの場合は唯一にして最大の欠点と言えます。

パンク修理キットで十分とかJAFがあるとか反論もあると思いますが、そこは検討した結果として、私の場合の個人的な見解はスペアタイヤがメーカーとして有料であっても入れさせてくれない点です。

スペアタイヤ無しが時代の流れ

今の時代の流れとして致し方ない事ですが、N-Boxにはスペアタイヤが装備されてません。

なんと驚きは、オプションで購入する道すらもありません。

お金を出すからN-Boxに対応するスペアタイヤを売って欲しいとホンダで懇願しても、スペアタイヤ(応急用に薄型になったタイヤ)が売ってもらえないのです。

他の車種のホンダ純正のスペアタイヤで適合するのは無いかと聞いても、正式解答は対応する物がないとなってしまって自己責任で試すことになるし、そもそも格納する場所をどうするかが大きな問題です。

ゆえに、どうしても欲しいなら普通にN-Boxに合う通常サイズのタイヤを購入して、邪魔だけど室内に置くしかない。

これでは居住性も大打撃です。

自分でスペアタイヤに交換できない人が近年多いと聞きます。

そうなるとスペアタイヤやそのスペース確保で無駄コストをかけない方針なのでしょう。

どうせ大半のユーザーには使われないスペアタイヤなら、場所も取らないパンク修理キットの選択はメーカーとして致し方ないのでしょう。

多くのユーザーはパンク修理キットも含めて、スペアタイヤへの交換作業も自分では出来ないでJAF任せな人が普通になっている時代だと思います。

事実、夏タイヤと冬タイヤの交換時期がやってくると昔とは違うことを実感

ディーラーもGSもカーコーナーも、初雪の頃になるとタイヤ交換の人で大混乱。
昔からこの時期は混雑はしてましたが、今ほどでは無かったのは、大半の人が自宅の車庫で交換できていたからです。
実際のタイヤ交換を普段から作業してない人は、いざパンクという時だけ自力でスペアタイヤに交換出来るとは思えません。

ご自身にはその自覚がなくても、実際になったら車載工具の性能も昔より格段に落ちている事もあり、とても自力で路上での交換など出来ないだろうと予想されます。

私も近年の使い物にならないような車載工具だけでスペアタイヤ交換は自信がないので、別に自分で購入した工具類を積んでありますから。

大半のユーザー層に合わせて、装備品がスペアタイヤ廃止となりパンク修理キットに変化したのは理解しますが、しかし、残念ながら、このパンク修理キットで助かる場面は殆ど無さそうです。

パンク修理キットではダメだと思う根拠

極端な例ですがサイドを切ったらパンク修理キットは使えない

  • その場合にはスペアタイヤが無いN-Boxは、JAFを呼ぶことになりますがJAFが即来れる保証はない。
  • 仮にJAFが素早く来てくれるとしても、スペアが無い場合、なおかつ修理不能なサイド切れではタイヤ販売店にレッカー移動となります。しかしパンクが営業時間外ならアウト(ホンダディーラー、オートバックスやイエローハットなど)です。もしスペアがあったら本人が作業出来ずともJAFさんが交換してくれるのに。
  • 24時間のガソリンスタンドだって、タイヤ交換、販売が出来る整備士が夜間に勤務中の保証なく、多くの場合には夜中は警備会社の人が監視だけしているように見えます。
  • つまりパンクしたのが夜間の通常営業時間外だったらJAFに車を移動してもらう行き先(お店)がありません。

タイヤのサイドを切ることは稀だと言っても、トレッド面によるパンクでもパンク修理キットが有効なケースは少ないと経験豊富なJAF隊員さんに聞きました。

じゃ逆にパンク修理キットが有効なケースはどんな?

これもJAF隊員さんに聞くと、パンク修理キットが有効だったケースは

それは空気が少量ずつ抜けて翌朝になってタイヤが凹んで見える程度の微弱な漏れ程度の軽微なパンクだけだと。

そんな程度ならそもそもパンク修理キットを使う必要もなく、近くのGSに持ち込んで直すか、JAFにディーラーに運んでもらうのが得策です。

軽微なパンクで自走可能なんだからパンク修理材でタイヤやホイルを台無しにするなんて愚の骨頂ですから。

でも、実際のJAFの救援活動の中で、パンク修理キットとは、その程度でしか使えたことを見たことがないと。

はっきり言って、その程度の微弱な空気漏れならば、車載されている空気入れで時々エアーを足せば最低限の距離は自走可能ですからパンク修理キットなどなくても、お店まで自走できます。

私がスペアタイヤを入れられた理由

結論としてパンク修理キットはあてにせず、スペアタイヤが必須なのですが、どうやってN-Boxでそれを実現したのか?

N-Boxを貨物に構造変更すると乗車定員が2名になる

2022/10月末から5ナンバーの軽乗用車のまま、4ナンバー貨物に構造変更(リアシートとシートベルトの撤去)をする必要がなくなりました。
しかしながら当社業務の場合には、積載する装置の高さの関係からリアシートを撤去した低床状態が必要なので、どっちにせよリアシートは撤去します。

ももちゃん便では、5ナンバーのN-Boxを構造変更して4ナンバーにするので、この時点で乗車定員は4名ではなく2名となります。

これでは軽トラックと同じ乗車定員ですね(笑)。

通常、元から貨物4ナンバーの軽自動車(Nバン、ハイゼットカーゴ、エブリーバンなど元々が4ナンバー軽貨物)を買った場合は、それを営業用の黒ナンバーにしても後部座席は残せますので、必要があれば4人乗車可能です。

それは便利な営業車で、その点はさすが元から貨物設計のバンが羨ましい限りです。

しかし、N-Boxは元が常用5ナンバーである為に、貨物4ナンバーに構造変更する為には、なんと勿体無い事にリアシート撤去が義務となります。

N-Boxのようにフラットに倒せるリアシートの場合は、荷物積載にも荷台として使っても実際には問題ない構造ですし、場合によってはリアシートを立てたら荷物のセパレーターとして活用出来るはずなので、本当はリアシートを残した方が業務にも最適ですが、それは決して許されることがありません。

2022/10月末から5ナンバーの軽乗用車のまま、4ナンバー貨物に構造変更(リアシートとシートベルトの撤去)をする必要がなくなりました。
しかしながら当社業務の場合には、積載する装置の高さの関係からリアシートを撤去した低床状態が必要なので、どっちにせよリアシートは撤去します。

定員2名の車検証となっても椅子はセパレーター的に残せた方は本当は便利ですし、椅子を外したら床に窪みが残るのでわざわざ資材を敷き詰めてフラットにする手間が出る。

さらに将来の買い替え時、下取りにもリアシートがあったら有利です。

それとリアシート撤去しても保管してたら売却時に戻せますが、使わないリアシートを保管するにしても物置にスペースが無駄で廃棄した方が良いくらいです。

その廃棄するリアシートのコストも車両購入価格には入ってますので、処分代もダブルで払ったらものすごく勿体無いですね。

さらに当然ながら後部座席撤去が義務という事は、乗車定員は2名固定ですので、Nバンやエブリィバンのように定員2名と4名(積載重量で切り替え)は出来ません。

ただ、リアシートを撤去したスペースに私はスペアタイヤを入れてます。

長話しになったけど、N-Boxカスタムターボを貨物の4ナンバーにするデメリットを書いてます。一般の方は決して真似しない方が良いですから。

スペアタイヤ常備に成功するまで

幸い、というか残念ながらと言うか

私のN-Boxカスタムターボは既にリアシートは撤去したので、その空いた床の窪みのどこかに入れられないか?

考えてみました。

しかし、N-Boxスロープ仕様の床の隙間はリアシートを撤去しても燃料タンクや微妙な凹凸が邪魔でタイヤを格納する場所がないように見えました。

特に冬季のパンクを考慮すればスタッドレスタイヤがスペアタイヤとして必須なのですが、スタッドレスタイヤは、夏タイヤよりも幅も直径も大きくなるので、ますます絶望的です。

一瞬、目の前が真っ暗になったのですが、N-Box標準タイヤサイズ(スロープ仕様はターボでも14インチ)の中でも出来るだけ幅はスリムになるであろう、鉄ホイールを息子が探してくれました。
これにスタッドレスを履く事で幅の限界を最低限に抑えることが出来ました。

次にスタッドレスの直径が大きいという大問題ですが、冬タイヤとしてのスリップサインが出てない程度(6部山程度)まで摩耗したタイヤを息子が探してくれて、更に床下格納の時にはエアを大幅に抜いて床の形状にフィットさせる事が出来ました。

実際にスペアタイヤが必要になる不運が生じた場合は、空気を入れて使う必要があるので、最初からN-Boxパンク修理キットの小さく非力な電動ポンプではダメ。
ある程度の馬力と速度と持続時間(最初から車載されているポンプは小型なので発熱問題か?短時間しか駆動できないし遅いから益々駆動時間が伸びる)が多めにある社外品の電動ポンプを購入してタイヤと共に常備しました。

もちろん、スペアタイヤは、雪道としては残り溝も心も元ないので、実際パンクした場合は、出来る限りJAFに頼りお店まで移動して、新品タイヤを残り3本に合わせた銘柄で買うことがベストです。摩耗状態によっては4本とも新品購入ですし。

しかし、どうしてもJAFが来れない場面や夜間でタイヤ購入が不可能な場合にはスペアタイヤが最後のお守りになります。

N-Boxカスタムターボにスペアタイヤを入れた
この下にスペアタイヤがあります

よくある質問

2022/10月末から5ナンバーの軽乗用車のまま、4ナンバー貨物に構造変更(リアシートとシートベルトの撤去)をする必要がなくなりました。
しかしながら当社業務の場合には、積載する装置の高さの関係からリアシートを撤去した低床状態が必要なので、どっちにせよリアシートは撤去します。

Q1:リアシートのある普通の4人定員であるN-Boxでスペアタイヤは積めますか?

もし普通のN-Boxでスペアタイヤと言うかノーマルなサイズのタイヤを一本余計に積むとしたら

リアシートの上とか、トランクルームがそのタイヤで占有される事になります。
乗用車としてそれはないと思います。

ただ、そのN-Boxが通勤専用で自分一人しか絶対に乗らないN-Boxなら良いのかもしれませんが、それでも見た目が悪いですし、買い物などで使う時もN-Boxの使い心地が悪くなると思います。

やっぱりN-Boxは普通に考えるとスペアタイヤは常備できないんでしょうね。

Q2:構造変更とは簡単ですか?

この手の質問に私が回答できるのは、後部座席の撤去は必須くらいの知識しかありません。
ご自身の購入する車屋さんでご相談ください。
ただ車屋さんの中には知識不足から構造変更の話を出すと違法改造のような誤解をして門前払いになる場合もあります。

2022/10月末から5ナンバーの軽乗用車のまま、4ナンバー貨物に構造変更(リアシートとシートベルトの撤去)をする必要がなくなりました。
しかしながら当社業務の場合には、積載する装置の高さの関係からリアシートを撤去した低床状態が必要なので、どっちにせよリアシートは撤去します。

Q3:N-Boxを5ナンバーから4ナンバー営業用貨物にして使えば金銭的に得するのですか?

この誤解が多くて嫌なのですが、「はっきり言ってNO!」で、経済的には大損だと思ってください。

私のN-Box(構造変更済み)は、N-Boxとしてはものすごく金がかかります。

1、車検が最初から2年になっちゃいます。
2、任意保険が5ナンバーなら3万円程度で済むはずだったのに、貨物の営業用黒ナンバーにしたら20万円クラスになってしまった。(新規の場合ですが、継続扱いで等級が良くても運転者限定なども不可能なのでめちゃ高いです)
ゆえに税金が貨物になって少しだけ下がってもお得感はゼロです。(軽は乗用車でも税金は元から安いから)
3、私の仕事用N-Boxでは、ホンダ延長保証制度に加入できなくなります。維持管理の観点で修理費用に多大な影響です。
4、ロードサービスが充実しているカード付帯サービスは全部無効になります。黒ナンバーの私のN-BoxはJAFだけが加入できる唯一のロードサービスです
注:ここは5年ほど前?から私の加入する東京海上は任意保険が改正されて営業ナンバーもロードサービスの対象に含まれておりました。
5、遠方で故障した場合のホテル代、代車、帰りの交通手段などの補助が乗用車5ナンバーなら出ますが、営業貨物の黒ナンバーになると全部対象外です。

税金が多少安くなるだけで、その他は圧倒的に不利になってます。

Q4:リアシートを残す道はないか?

微塵もありません。絶対にありません。リアシートも欲しい、つまり四人乗車もしたい場合、仕事にも使いたい場合は、Nバン、エブリイバンなど、最初から貨物用の車を買って営業ナンバーを取得するしかないと思います。

2022/10月末から5ナンバーの軽乗用車のまま、4ナンバー貨物に構造変更(リアシートとシートベルトの撤去)をする必要がなくなりました。
しかしながら当社業務の場合には、積載する装置の高さの関係からリアシートを撤去した低床状態が必要なので、どっちにせよリアシートは撤去します。

まとめ

私のN-Boxには実際にスペアタイヤ(ノーマルサイズのスタッドレス)を積む事に成功しましたが、一般的な用途のN-Boxにはスペアタイヤの装備は絶望的だと思います。

この先にホンダ技研さんの考えが変わって、非常に薄型の革新的なスペアタイヤが開発されたり、ノーパンクタイヤで乗り心地も素晴らしいタイヤでも開発されたらと淡い期待するしかないでしょうか。